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ジムで重量を上げる数秒の判断が、半年後の値上げ交渉に出る理由

ジムで重量を上げる数秒の判断が、半年後の値上げ交渉に出る理由

ジムで最後のセットを終えた直後、多くの方が数秒だけ天井を見つめます。次回、この重量を上げるか、据え置くか。この数秒間の思考プロセスには、その人がビジネスで「単価を上げるか」を決めるときの判断構造が、驚くほど正確に映し出されると考えています。指導現場で観察してきた傾向を、少し言語化してみます。

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重量を上げられない人が口にする、三つの言い訳

重量の据え置きを選ぶ方の言葉には、パターンがあります。「今日は少し疲れているので」「フォームがまだ完璧ではないので」「来週コンディションを整えてから」。いずれも、それ自体は合理的に聞こえる理由です。

しかし現場で観察していると、この三つの言葉を頻繁に使う方は、半年経っても同じ重量のままであることが多い、という傾向があります。理由は単純で、「疲れ」「フォームの完璧さ」「コンディション」には、いずれも客観的な合格ラインが存在しないためです。判断の基準が自分の内側にしかないと、人はほぼ確実に、負荷の低い方を選びます。

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値上げを先送りする経営者の言葉と、ほぼ同じ構造

興味深いのは、この構造が値上げ・単価改定を先送りする経営者の言葉と、ほぼ一致することです。「今は景気が読みにくいので」「サービス品質をもう少し整えてから」「主要顧客との関係が落ち着いたら」。

私の場合、建設業界でAIを使った事業設計に関わる中で、単価改定を数年据え置いている企業の意思決定を何度か拝見しました。共通していたのは、判断基準が「外部の客観的指標」ではなく「自分たちの内的な準備感覚」に置かれている点でした。準備感覚は、いつまで経っても満たされません。筋トレの疲労感と同じで、主観だけを基準にする限り、負荷は永遠に上がらないと考えられます。

数秒の判断を変える、外部基準の設計

では、重量を上げられる人は何をしているのか。観察されるのは、判断を主観から外している点です。「前回の最終セットで規定回数プラス2回できたら次回は上げる」といった、事前に決めたルールで動きます。数秒の逡巡は、判断ではなく単なる確認作業になります。

単価改定も同じ構造で設計できると考えられます。「稼働率が◯%を超えた月が3ヶ月続いたら改定を打診する」「粗利率が◯%を下回った案件が◯件を超えたら見直す」。ルールを事前に決めておけば、交渉のタイミングで迷う数秒は、単なる実行の合図に変わります。

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あなたが次にジムに立ったとき、あるいは見積書を前にしたとき、その数秒で何を根拠に判断しているでしょうか。主観の準備感覚か、事前に決めた外部基準か。この一点の違いが、半年後の負荷曲線と売上曲線の両方を、静かに変えていくと考えています。より具体的な基準設計については、noteの深掘り記事で扱っていますので、関心があればそちらもご覧ください。

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