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ジムで指を折る人と、頭で積算できる人。半年後のキャッシュフロー精度に出る差

ジムでセット数を指折り数える人と、頭の中で静かに積算していく人。トレーニングの成果自体には、大きな差は出ないかもしれません。しかし興味深いことに、私が指導現場で観察してきた限り、この「カウントの処理方法」の違いは、半年後、一年後の数字への感覚に思わぬ形で表れてくる傾向があります。特に、経営者のキャッシュフロー管理の精度において。

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カウントを「外部化」する人が失っているもの

指で数える、スマホのアプリに記録する、トレーニングノートにチェックを入れる。これらはいずれも「カウントの外部化」と呼べる行為です。悪いことではありません。むしろ記録として残る点では合理的とも言えます。

しかし外部化には、静かな代償があります。それは、数字を扱う筋肉──認知的な意味での──が使われないまま終わる、という点です。指を折れば覚えている必要はなく、アプリに入力すれば頭の中で保持する必要はない。便利さと引き換えに、数字を頭の中で転がし続ける負荷が消えていきます。

一方、頭の中で「今3セット目、あと2セット、レップ数は前回より2回多い」と積算しながら動ける人は、常に軽い暗算を並行処理しています。これは筋トレとは別の負荷であり、別の鍛錬でもあります。

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キャッシュフロー管理は「頭の中の積算」で決まる

ここからが本題です。キャッシュフロー管理の精度が高い経営者ほど、会計ソフトを開く前に、おおよその数字を頭の中で持っている、という傾向があります。今月の入金予定、支払予定、残高の推移。これらを「感覚として」持っている経営者は、意思決定が速く、かつ大きく外しません。

逆に、すべてを外部ツールに預けきっている経営者は、数字を「見に行かないと分からない」状態になります。見に行けば正確ではあるのですが、日々の判断の中で、数字を踏まえた即応ができなくなる。これはツールが悪いのではなく、数字を頭の中で積算する習慣が育っていないことの表れだと考えられます。

ジムでのカウントと同じ構造です。外部化に慣れきると、内部で数字を扱う筋力が細くなる。そして経営という現場では、この筋力の差が判断の質に直結してきます。

内部化と外部化は、どちらかではなく「順序」の問題

誤解のないように付け加えると、私は記録ツールを否定しているわけではありません。むしろ最終的な精度は、正確な記録に依存します。問題は順序です。

まず頭の中で概算を持ち、その上でツールで答え合わせをする。この順序を守っている人は、内部の数字感覚とツールの精度が両輪として働きます。一方、最初からツールに丸投げする人は、答え合わせの機会そのものを失います。トレーニングでいえば、まず頭で数え、記録は補助として残す、という順序に近いイメージです。

数字感覚は才能ではなく、日々の小さな内部化の積み重ねで育つものだと、私は考えています。

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今日、あなたはジムで、あるいはデスクで、いくつの数字を「頭の中で」積算したでしょうか。カウントを外に預ける習慣が、気づかないうちに経営者としての数字感覚を痩せさせている可能性については、一度立ち止まって考えてみる価値があるかもしれません。数字感覚の鍛え直しについては、noteの深掘り記事で具体的な訓練法をまとめています。

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